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株式会社アイ・ルミナス
ニュース解説

新しいAIが出たら、まず何を確かめるか Gemini 4 Argonを例に

新しいAIが出るたびに乗り換えるべきか。Gemini 4 Argonを例に、向く仕事・安全な使い方・費用の3点の確かめ方を整理します。

10月、Googleが新しいAI「Gemini 4 Argon」を公開しました。同社が「これまでで最も強力」と位置づけるモデルです。

最近のAIは、数週間おきに新しいモデルが登場します。9月だけでも、OpenAIとAnthropicがそれぞれ最上位モデルを出しました。

ニュースを見るたびに、こんな迷いが出ませんか。

  • 今のものから乗り換えた方がいいのか
  • うちの会社でも使えるのか

当社の考えはシンプルです。新しいから乗り換えるのではなく、次の3点を確かめてから決めるのがおすすめです。

  • 自社のどの仕事に効くのか
  • 安全に使えるのか
  • 費用はどれくらいかかるのか

このコラムでは、Gemini 4 Argonを例に、この3点の確かめ方をご紹介します。

【判断の材料】Gemini 4 ArgonはGoogle DeepMindが2026年9月30日に発表し、10月13日に一般提供を始めました。個人向けには月額2,900円の「Google AI Pro」以上の契約で、Geminiアプリから使えます。

どんな仕事に向いていて、どんな仕事に向かないか

向いている仕事

Argonが得意なのは、たくさんの資料を読み込んで照らし合わせる仕事です。たとえば、次のような作業があります。

  • 社内規程とよくある質問集の食い違い探し
  • 提案書がお客様の要望をすべて満たしているかの確認
  • 長い契約書から注意すべき条項を洗い出す作業

人が何時間もかけて読み比べる仕事を、まず下読みとして任せられます。

もう一つの強みは、動画や音声の確認です。研修動画やセミナーの録画を見せて、言い間違いや画面の不備を時刻つきで書き出させる。そんな使い方が国内でも試されています。

向いていない仕事

人がそのまま読む資料を作らせるのは、あまり向いていません。説明が丁寧すぎて文字が多くなりがちで、スライドなどは手直しが必要になります。

また、出てきた数字を確認せずに使うのも避けるべきです。Argonは間違いが少ないと評価される一方で、根拠のない数字を言い切ってしまう場面も報告されています。

これはArgonに限らず、AI全般に言えることです。数字・日付・固有名詞は、必ず人が確かめてください。

【判断の材料】第三者の評価機関Artificial Analysisの測定では、もっともらしい間違いを答える割合が15%でした。同程度の性能を持つ他社モデルは51〜54%で、大幅に低い結果です。

一方、国内の技術ブログの検証では、指示なしで書かせた記事すべてに出典のない数字が含まれていました。長い資料の読み込みや動画の理解を測るテストでは、Googleが公表した数値で他社モデルを上回っています。

使い始める前に確かめたいこと

社外秘の情報は、会社としての契約の中で扱う

個人向けのGeminiアプリでは、設定によって会話の内容がAIの改善に使われ、担当者が内容を確認する場合もあります。Google自身も、機密情報を入力しないよう案内しています。

社外秘の資料やお客様の情報を扱うなら、Google Cloudなどの会社向け契約の中で使うのが基本です。会社向け契約では、入力した内容をAIの学習に使わないことが明記されています。

「選んだつもり」になっていないか

Geminiアプリでは、モデルを自動選択にしているとArgonは使われません。画面上で「4 Argon」を手動で選ぶ必要があります。

また、利用上限に達すると、より軽いモデルに切り替わって会話が続きます。「Argonを試したつもりが、実は別のモデルだった」ということが起こりえます。

費用は「使った量」で決まる

自社のシステムにArgonを組み込んで使う場合、料金は使った量に応じて決まります。この料金は、12月1日から2倍に上がる予定です。

さらにArgonは回答が長めで、同じ仕事でも使う量が多くなる傾向があります。料金表の単価だけでなく、実際の仕事1件あたりでいくらかかるかで比べることをおすすめします。

【判断の材料】個人向けGeminiアプリの会話履歴は、初期設定で18か月保存されます(Googleヘルプより)。

システムに組み込む場合の料金は、AIが文章を数える単位で100万単位あたり入力2ドル・出力10ドルです。12月1日からは入力4ドル・出力20ドルになります。第三者機関の測定では、Argonが1件の作業で書き出す量は、同水準の他社モデルの2倍以上でした。

まずは1つの業務から

新しいAIを試すときは、いきなり全社に広げるより、1つの業務で確かめる方が確実です。進め方は次の3ステップです。

ステップ1 試す業務を1つ決める

資料の照合のように、結果が正しいかどうかを人が確かめやすい仕事がおすすめです。

ステップ2 社外秘を含まない資料で試す

すでに契約しているサービスの範囲で、1〜2週間使ってみます。

ステップ3 かかった時間を記録する

AIを使う前と後で、作業時間と手直しの量がどう変わったかを残します。

この記録があれば、乗り換えるべきか、今のままでいいかを数字で判断できます。

AIの新しいモデルは、これからも次々に出てきます。大切なのは、毎回乗り換えることではありません。自社に合うかどうかを確かめる方法を持っておくことです。

当社では、試す業務の選び方から、安全な使い方の設計まで、無料でご相談をお受けしています。「うちならどの仕事から始めるべきか」を一緒に整理するところからでも、お気軽にお声がけください。

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