会議のあと、議事録をまとめる時間がなかなか取れない。そんなときに、AIで要約する方法を試す人が増えています。
ただ、読みやすくまとまった議事録と、読んだ人がそのまま動ける議事録は、同じではありません。担当者が決まっていない、期限があいまいなまま、といった抜けは、文章がきれいでも残ります。
AIに任せる前に決めておきたいことを、3つに分けて整理します。
AIに任せる前に決める3つのこと
以下は、一般的な進め方の想定例です。特定の企業の事例や、効果を測定した結果ではありません。
1.何を出してもらうかを決める
「要約して」とだけ頼むと、全体の流れはつかめても、決まったことが埋もれがちです。
あらかじめ、出してほしい項目を分けて伝えます。決定事項、やること、担当者、期限、まだ決まっていないこと。この5つに分けると、読む人が確認したい箇所を見つけやすくなります。
2.元になる記録を決める
AIが使うのは、渡した記録だけです。メモが断片的であれば、出てくる議事録も断片的になります。
手書きのメモを打ち直すのか、文字起こしを使うのか。まず、元の記録をどの形にするかを決めておきます。そのうえで、その記録が社内で入力してよい情報かどうかも確認します。
3.誰がどこを確認するかを決める
AIの出力を、会議に出ていない人が確認するのは難しいものです。決定事項と担当・期限は、会議に出ていた人が元の記録と照らして確認する、という役割を先に決めておきます。
確認する人が決まっていないと、「誰かが見ているはず」のまま配られてしまいます。
依頼の書き方の例
たとえば、次のように伝える方法が考えられます。
「以下の会議メモだけを使って、決定事項、やること、担当者、期限、未定の事項に分けて整理してください。メモに書かれていない内容は補わず、決まっていない項目は『未定』と書いてください」
ポイントは、「補わない」「未定と書く」の2つです。AIは、空欄があると自然な文章で埋めようとすることがあります。推測で補わないよう、先に指示しておきます。
出来上がりを見るときの確認点
整った文章になっていても、確認したい点があります。
まず、決まっていないことが、決まったことのように書かれていないか。次に、担当者と期限が、元の記録と合っているか。そして、短くまとめる過程で、条件や例外が消えていないか。
たとえば「原則、金曜までに提出。ただし先方の確認待ちの場合は延長」が「金曜までに提出」になってしまうと、運用が変わってしまいます。消えた内容にも目を向けてください。
入力してよい情報を先に確認する
会議の記録には、取引先の情報や未公表の計画が含まれることがあります。使うAIサービスの利用条件と、社内の情報の扱いのルールを、先に確かめておきます。
最初は、機密情報を含まない定例会議や、社内の連絡事項だけの会議を選ぶと始めやすいでしょう。人名を消しても、内容から取引先や案件が分かる場合があるため、記録全体を見て選びます。
まずは、一つの会議で試す
議事録づくりは、毎週のように繰り返す仕事なので、手順を決めた効果を比べやすい題材です。
まず、定例の会議を一つ選びます。今までの作り方と、AIを使った作り方で、かかった時間と直した箇所を比べてみてください。時間が短くなったかどうかに加え、確認と手直しにかかる手間も含めて見ます。
アイ・ルミナスでは、生成AI研修、業務改善、伴走支援を通じて、一人ひとりの仕事に一緒に向き合うことを大切にしています。どの会議から試すか、確認の手順をどう決めるか迷っている方は、日頃の業務で困っていることからお聞かせください。
